レセプト院内審査支援システム(レセプト博士)

医療機関にとって、レセプトチェックの精度向上は収益確保と業務効率化を図るための重要な課題です。レセプト院内審査支援システム「レセプト博士」は、レセプトチェックを自動化することにより、点検業務の精度向上や効率化を支援いたします。
概要
レセプト博士NEOの概要
診療報酬請求における医療機関での正確なレセプトの作成およびレセプトの点検作業(院内審査)の効率化を支援するレセプトチェックシステムです。レセプトの算定チェックや診療内容の整合性を確認する疾患チェックにくわえ、縦覧点検や院外処方との突合点検にも対応しています。
また、最新のチェックマスタをダウンロードできるため、簡単に最新の状態を保つことが可能です。レセプト博士NEOの導入によって、レセプト業務に関する大幅な効率化と精度向上が期待できます。

レセプト博士の強み
①医療機関独自のチェック機能
医療機関毎の独自チェックポイントや点検担当者の確認ミス、見落としがちな算定漏れ等、多彩な点検ルールを自由自在に作成できます。複数の条件を組み合わせることでより厳密に警告対象を絞り込むことができます。次アップデート時にサンプルマスタが自動で取り込まれるため、医療機関様が一から点検ルールを作成せずにチェックを行うことができます。
②豊富な適応疾患マスタ
レセプト博士に標準搭載している適応疾患マスタには、添付文書等に記載されている明文化されている病名に加え、明文化された病名の類義病名や慣例で適応疾患とみなされている病名を登録しています。豊富なマスタによるチェックが可能なため、導入時のマスタ設定作業を抑え、スムーズに運用開始することができます。
③査定返戻管理機能を標準搭載
査定・返戻データを取り込むだけで集計結果を表/グラフで参照でき、コピー機能(画像・データ)により院内報告資料の作成を支援します。提出済みレセプトデータをあわせて使用することで査定・返戻レセプトの確認画面が表示でき、さらに各種チェックマスタのメンテナンス画面を表示できます。査定・返戻内容を確認しながら再発防止対策が行えます。
レセプト博士の特長
レセプトイメージ帳票
エラー箇所は網掛けできるため確認箇所が一目でわかります。

レセプトチェック参照画面
チェック結果は画面でも確認。ペーパーレスの点検が可能です。

カレンダー表示へ切り替えも可能です。

査定返戻管理機能
査定レセプト参照画面では、請求レセプト内の査定箇所が確認できます。

診療行為等の査定項目別に査定点数、件数を集計することができます。査定点数(合計)の高い項目が把握できるので対策の優先順位を決める際の判断材料にできます。

診療科別、医師別、病棟別の査定率を確認することができます。

レセプト博士NEOの
商品ラインナップ
レセプト博士には、歯科対応ソフトを含め4つのラインナップがあります。
医療機関の規模や特徴にあわせた導入が可能となっておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

- DPC 対象病院
- DPC 準備病院
主に、中大規模病院や急性期病院での導入を想定したフルスペック完備の最上位モデルです。診断群分類情報・患者基礎情報・診療関連情報・コーディングデータ等に関するDPCならではのチェックシステムで、医療現場を強力にサポート。算定漏れや算定誤り、診断群分類番号と診療内容の整合性チェックなど細かい部分までしっかり確認し、円滑なレセプトチェックを実現します。

- DPC請求を行っていない一般病院
- 慢性期病院
- 有床診療所
従来のレセプト博士をアップデートし、各種機能の精度をさらに向上させた後継モデルです。すべての一般病院や急性期病院、慢性期病院で必要なチェック機能が搭載されており、医療現場のレセプトチェック負担を軽減します。コード化された診療行為はもちろん、コメントを含めて自由度の高い設定が可能であり、医療機関ごとの運用にあわせた独自のチェック項目を設定することができます。

- 無床診療所
レセプトチェック機能を外来に絞り込むことで、高いコストパフォーマンスを実現したモデルです。必要なチェック機能や設定はそのままに、無床診療所向けの内容に設計しました。レセプト点検者の熟練度による精度のギャップを抑え、レセプトチェック時間の大幅な削減が可能です。導入しやすいモデルをお探しの場合は、ぜひこちらをご検討ください。

- 歯科を有する病院
歯科レセプトの減点査定や返戻リスクを抑えるため、歯科対応機能を装備したモデルです。包括・背反・算定回数や病名チェックにくわえ、歯科ならではのチェック項目である歯数や病態移行のチェックなどが可能です。また、自由度の高い設定が可能となっているため、医療機関独自の課題解決を強力にバックアップします。
レセプト博士NEOで期待できる効果

レセプト博士NEOを導入することで、以下の効果が期待できます。
- 確認すべきレセプトの絞込みが可能です!
- チェック期間に制限がなくレセプト点検業務の平準化が図れます!
(例:月中、月末、月初など、定期的にレセプト博士をかけるなど) - 目視点検をシステム化することにより見落し項目の撲滅が図れます!
- 過去の返戻・査定項目のマスタ化により再発防止が図れます!
- 人依存からシステム化によりチェックレベルの向上と均一化が図れます!
マスタメンテナンスを行うことで、より精度の高いレセプトチェックが可能となり、
医療機関独自のレセプトチェックシステムに成長します。
Q&A よくある質問
- Q1
- レセプト博士のデモは可能でしょうか。
- A
- 可能です。医事会計システムの販売店様もしくは当社宛にご依頼ください。
- Q2
- レセプト博士の御見積を頂きたいのですが。
- A
- 当社は直接販売していないため、代理店様を経由した御見積となります。
まずは医事会計システムの販売店様へご相談ください。
代理店のご紹介も可能ですので、困った際は当社宛にご連絡ください。
- Q3
- 導入までどれくらいの期間が必要でしょうか。
- A
- 御契約が完了してから標準で2~3週間前後で導入が可能です。
- Q4
- Macで動作可能か。
- A
- Macでは動作できないため、windows端末のご用意をお願いします。
- Q5
- 個別の設定は作成可能か。
- A
- 医療機関様で算定漏れやコメント漏れ等の様々な設定を作成することが可能です。
- Q6
- インストールする端末台数制限はあるのか。
- A
- ライセンスフリーになっておりますので、同一医療機関であれば何台導入頂いても大丈夫です。
トピックス
レセプト博士通信
このたび、総合販売代理店である株式会社NTTデータ アイは、レセプト博士をお使いいただいております皆様にレセプト博士通信を発行させていただくことになりました。
レセプト博士通信では、より有効にレセプト博士をご利用いただくために、医療制度や最新の審査動向、レセプト博士の活用事例等の情報を提供してまいります。
なお、レセプト博士通信は、レセプト博士をご利用中の医療機関様に限定したサービスのため、パスワードを設定しております。パスワードは、毎月お送りしているアップデート資材内に記載しています。
レセプトチェックの基本
レセプトチェックの基本的なポイント
レセプトチェックは、医療機関の収益を左右する重要な業務です。ひとつのミスが数十万円の返戻を招くケースもあるため、正確かつ効率的に行う必要があります。ここでは、レセプトの基本的なチェック項目等について解説します。
レセプトの基本チェック項目
①患者情報の確認
患者情報の誤入力は、レセプトが返戻される主な原因のひとつです。氏名・生年月日・保険証番号の誤入力や有効期限が切れていた場合、請求自体が無効になる可能性があります。また、後期高齢者医療制度や公費負担医療制度などの対象者に該当する場合は、それらの情報も正確に入力する必要があります。
②診療内容の整合性チェック
診療行為と傷病名の整合性がとれていない場合、その診療項目は査定によって不適切と判断されてしまい、査定や返戻の対象となります。例えば、患者様に眼底カメラ検査を実施した際、高血圧性網膜症などの病名が記載されていなければ医学的根拠なしと判断される場合があります。
また、CTやMRI検査においては、短期間で複数回撮影した場合や実施の根拠が不明確な場合、査定や返戻につながるケースなどもあります。診療報酬点を増やすための意図的な操作はもちろん禁止ですが、誤って請求している可能性があるため診療内容の整合性チェックは欠かせません。
③診療報酬の計算確認
レセプトには診療行為ごとの点数が記載されており、計算ミスがないかしっかり確認する必要があります。診療報酬の算定は複雑であり、内容の見直しも頻繁に行われるためミスが発生しやすいポイントです。診療報酬として算定できる回数や条件にくわえて、年齢制限などにも注意しなければなりません。電話再診料や他院で撮影したレントゲン写真の診断料など、請求・算定漏れがないよう入念な確認が必要です。
④給付割合・自己負担額の確認
保険種別による給付割合や所得区分による自己負担額の差異も、レセプト請求時に誤りが起きやすいポイントです。後期高齢者医療制度では、一般所得者と現役並み所得者で負担額が大きく異なり、生活保護受給者の場合は基本的に全額公費負担となります。給付割合と自己負担額はさまざまな条件によって異なるので、記載ミスのないよう慎重に確認する必要があります。
レセプトチェックのよくあるミスと対策
レセプトチェックにおけるミスは単なる事務的な問題にとどまらず、医療機関そのものの信頼性に大きく関わります。そのため、レセプトチェックでよくあるミスと対策について、事前にしっかり把握しておくことが重要です。ここからは、レセプトで頻発しやすいミスについてそれぞれ解説していきます。
レセプトで頻発するミスのパターン
併用禁忌の確認不足
医療機関における薬剤併用禁忌の確認不足は、審査支払機関によるレセプト審査で重大な不適切事例とみなされ、薬剤費全額返戻などの対象となる可能性があります。システムマスタを更新していなかったことで、ワルファリンとミコナゾール(フロリードゲル)が併用禁忌となった直後に処方されてしまった事例などもあり、常に最新の情報を確認することが重要です。レセプトチェックの際は、併用禁忌とされる薬剤の組み合わせがないか入念に確認することが必要です。
過去の診療履歴との不整合
過去の診療履歴との不整合が見つかった場合も、レセプトの査定や返戻リスクがあります。例えば、保険診療上の投与期間や用量の上限を超えて薬剤を処方したり、医療上の必要性がない長期投与を行っていたりした場合、査定の対象となります。特殊な事情(海外旅行・年末年始・ゴールデンウィーク)によって長期投薬が認められるケースもありますが、その場合はレセプトの摘要欄に長期投与を行う理由を明記しなければなりません。
自己負担額の誤り
レセプトを作成する際に、所得区分による自己負担上限額の記載誤りが起きることがあります。オンライン資格確認の開始以降、このようなミスは基本的に減少していると考えられますが、システム運用の見直しや職員の教育は継続的に実施する必要があります。
お問い合わせ
レセプト博士に関するご質問などお気軽にお問い合わせください。
販売代理店様に関するお問い合わせにつきましては、上記へご連絡ください。
株式会社NTTデータ アイは、レセプト博士の総合販売代理店です。

レセプト博士はグリーンITにより導入したお客様の環境負荷軽減に貢献します。「レセプト博士」は、NTTグループの「ソリューション環境ラベル」に認定されています。